※現代パラレル話
そこに続くものは白い雪ではなく赤い血の道。
「君の頬が、赤いよ」
「君を、外に連れ出したくなった」
白い花弁があの人の着物の色を思い出させた。
「捨て置けないなら、とりあえず俺の部屋に連れて行く」
雪代巴。夕べ、雨の中で拾った女。
思わず抱きしめてしまったのは、気まぐれなんかじゃない。
人の気配が無い事で安堵を得る、寂しい生き物だ。俺は。
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